スパイスのまぶされた骨がらみ





いいから病んで

底のない花がひかる
おびやかされて姦しい
あなたの香ばしい死にざま
あまったるくてべたべたにされる
ふやける瞼のどろどろに似ている
うつくしい淡色のあなたに似ている
お砂糖づけの浴室で怒鳴られちゃった
ざらめとみつばち / びねつがまぼろし
がんきゅうはゆるゆるになっちゃった
からみつく乳白色からぬけだせない
みみたぶはひきちぎられちゃった
毒々しいのね / めまいは春粧ひ
ねそべる脳髄に花を植える
こなごなにないちゃった
うねらないでも狂える?

櫻のいろもまみどりの
ポラライズド・ラスト・ダンス
死体はないのに探偵はいる

あなたの花がほしい
おめめがふちでぎらぎら
散らばらないまばゆい獰猛さ
どぶいろのゆめの果てでねてて
ざくざくの感性に宝石なんてひとつも
あなたの望むきらきらにはなれなかったよ
春にぼやけたかく砂糖のくずれ
美化してみせたほしが刺さる
ほどかれたあとに惹かれる
まぶたにましろいよる
頬にうそのことづて

おわりをきれいに畳んだら
ちっちゃな飼い犬のしっぽがあなただ

あざやかにきらいだよ
スパイスのまぶされた骨がらみ
“化身がふたつ、より好ましいのは
あなたがここに存在しないこと”
引火性の惨めな肢体に纏わるはなし
つぼみをすこし うてなは棄てろ
ふたりきりの淡めく暗がりで
わたしたちはもうにどと
青褪めることはない

スイミング・スクールでのねごと
以上